現場監督

坂田 浩朋

緻密に計画し、
デザインと現場の安全性を両立

多種多様な立地条件で家づくりに携わってきた坂田だが、リゾートハウスSANAほど自然に囲まれた、また崖地という立地での施工は初めてだった。難しさを感じる一方で、これまでにない手応えを感じるプロジェクトだという。

崖地での施工において、まず重要となるのが安全に建物を建てることだ。崖地付近での建築には条例による厳しい制限がある。当初は地盤改良のために杭を打つ予定だったが、地盤調査を行った結果、土の層の下に岩盤があることが分かり、杭を打つことができないことが判明した。

そこで構造設計者とともに敷地を実測し、改めて現状を把握。建物の基礎を深く掘り下げ、強固な地盤の上に建物を建てることで安全性を確保した。

難易度の高い施工現場で、デザイナーが実現したいデザインと安全性をどのように両立させるか。これも現場監督の重要な務めだ。リゾートハウスSANAでは絶景を主役としているため、開口部も通常の住宅を超えるサイズとなっている。

採用したNODEAのサッシは、ガラス1枚で約350kg。それを全面に施工する必要があった。安全かつ確実に施工するため、現地でメーカーと何度も打ち合わせを重ね、その結果、問題なく取り付けることができたという。

室内は非常にシンプルな空間だが、だからこそディテールが空間の質を左右すると坂田は考えている。凹凸やばらつきといったノイズを徹底的に排除することで、静けさと洗練を備えた空間をつくり出し、主役となる眺望を際立たせている。

そんなシンプルな空間を彩るのが、カジャデザインの特徴の一つでもある天然石だ。リビングの壁面には、サイズの異なる石材マロンマリナーチェを貼るデザインを採用。

施工の要となる貼る順番や材同士の取り合いについて、石工職人と念入りに打ち合わせを重ねた上で現場を進めた。

坂田が現場監督として一貫して大切にしているのは「先読みすること」だ。綿密な事前準備によってスケジュールと予算を守り、二度手間を防ぐ。その徹底した姿勢があれば、どれほど難易度の高いデザインであっても実現できる。

これまで多種多様な現場で試行錯誤を重ねてきた坂田にとって、このリゾートハウスSANAは自らの可能性をさらに広げる大きなプロジェクトとなった。

困難な現場を乗り越えた手応えは、確かな実績として彼の引き出しをさらに増やした。この知見を糧に、これからも唯一無二の家づくりへと挑み続ける。

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